(新)後藤仁のスロー・クルージング
軍事関係図書(洋書中心。自腹で購入!)の書評と日々の雑感
旧ブログ…
Lockheed - Vega PV-1 Ventura and PV-2Harpoon
 9月に入っても、いつもは暑い日が続くいわゆる残暑に悩まされるのだが、今年はちょっと違う。何しろ毎日が涼しく、夜中に窓を開けたままだと寒くなるほどだ。暑がりのオヤジにはありがたいことなのだが、野菜に影響が及んで価格高騰になるのは困るな。

 つい最近、アマゾンに本を2冊8,000円弱を頼んでしまったので節約を余儀なくされ、このところいつも家に残っている食材で何とか凌いでいる。ありがたいことに、ウイスキーだけは結構あるので当分困らないのだが、生鮮食料品がないというのはちと辛い。

 しかも野菜は高く、いつも西友で買っている鶏胸肉1kgが480円から570円に値上がりしたのには驚いた。って、もうかなり前からなんだけれどね。鶏胸肉はいろんな料理に使えて、しかも安いというのがありがたい食材なのだが、これでは困ってしまうぞ。

 先頃TVを見ていたら、うさん臭い野郎であるテリー伊藤がこのところの北朝鮮報道により、子供たちが北朝鮮を嫌いになるのは問題だと言っていた。ご節ごもっともではあるが、よく考えてほしい。北朝鮮が、子供たちに日本という国とその国民をどう教育しているかということを。

 これは韓国もご同様なのだが、それをさらに酷くして子供たちに教えているので、北朝鮮が日本を正しく理解するなんてことは、金輪際不可能だろう。日本としても、ハブに可愛いねと手を出して噛みつかれ、死ぬのが落ちじゃないか。もはや対話などできる国ではないことが、どうしてわからないのだろうか。

 互いのベクトルが真逆という今の状態では、歩み寄ることなどは不可能なのだ。だいたい核を持ったから侵略されない国になったと、偉そうに猪八戒野郎は抜かしているが、だったら朝鮮戦争休戦以後にどこの国が北朝鮮を侵略したというのだ。

 国民が餓死し続けているという状況の中で、核とミサイル開発に多大な出費をし、しかも手前ら幹部はいい生活をしながら国民はその実態を知らないままに、世界中を敵に回して喜んでいるという現状では、北朝鮮は地球が生んだ失敗作としか言いようがない。まあ日本にも、かなりの責任があることは事実なのだが…。

 さて今回は、前述した2冊の中の1冊「Lockheed - Vega PV-1 Ventura and PV-2Harpoon」を紹介したい。本書はお馴染みネーバルファイター・シリーズの一環であり、少々前にリリースされたものだがなかなか買えず、そのうち5,000円を超える値段になってしまい、さらに買えなくなっていたのだ。ところが先日、いきなり送料込みで3,000円を切っていたので早速注文し、アマゾン在庫ということで先ほど到着した。

 オヤジはこのPV-1という機体が好きで、その昔にフロッグが発売を発表した際には喜んだのだが、結局日本にはほとんど入らずに終わり、それからかなり時間を経てようやくソ連のNOVO版で入手した次第。フロッグの中でも出来はいい部類だったのだが、結局作らずに終わった。

ReveMonoPV-1 その後にアカデミーからも発売され、さらには48でレベルもキット化したのだが、48は買わずにアカデミーも他のキット同様、押し入れの肥やしとなってしまった。というわけで、今回は本はまったく紹介できず次回回しとしよう。(以下次回)
F-102Bの艦上戦闘機型
 今日28日は、依然として残暑、というよりも夏がまだ続いているような暑さだ。
それでも汗をかきながら、窓の全開と水の摂取で空調を使わずに何とか過ごしている。えらいゾ、オヤジ。なわきゃないか。

 今は2時少し過ぎで、あと2時間もしたら待望の呑みタイム突入だ。今日のつまみは鶏胸肉を解凍していたので、ピーマンと合わせて塩昆布炒めを作ろう。これがかなり旨いのだよ。あとは温奴だな。これもお気になんだ。

 さて先回F-106の新刊を紹介したが、その中に面白い記述があったので、今回はそれを紹介しよう。F-106は単座のA型と複座のB型が生産されたが、机上ではあるがC~F型までの発展型が計画された。これはよく知られていることで、そのうち取り上げることにしてここではタイトルからもわかるように、当初の計画であるB型を母体とした発展型に関することだ。

 前に書いたように、その基本形は原型であるA型とは異なり、すでに基本図面の段階で後の生産型となるF-106Aのスタイルをほぼ確立していた。つまりその完成度は高かったことを示唆している。しかし誤算だったのは、初号機F-106が要求された速度や高度性能を満たせなかったことである。ただしF-102B時代では、当然ながらそんなことは考えられてはおらず、このため当初から派生型も計画されたのであろう。

 それがここで取り上げる海軍向けの艦上戦闘機型であり、1954年3月からF-102B計画がスタートしてからさほど時間が経ないうちに、8型艦上支援戦闘機なる計画呼称で研究が開始された。この計画呼称からもわかるように、防空戦闘機としてではなく、艦船攻撃能力を備える一種の多用途戦闘機として位置づけられていたようだ。

 エンジンにはJ67もしくはJ75の搭載が考えられ、その任務は空対空ミサイルに加えて核爆弾もしくは通常爆弾を機内のウエポンベイに収め、艦上機には欠かせない装備である着艦フックの新設と、外翼及び垂直尾翼上端部への折畳機構の導入などが相違点としてアーチャーげられていた。

 さらに、当時実用化されたばかりのAIM-7スパロー対空ミサイル4発の機内収容のためにウエポンベイが後方に延ばされ、脚周りの強化や車輪径の縮小なども盛り込まれ、加えてAIM-7に換えてオリジナルで計画された無誘導核ロケット弾AIR-2Aジーニー2発の搭載も可能とされていた。

 FCSはオリジナルのMA-1から、データリンク機構などを除いた海軍専用型のアエロ11Bに改められ、海軍兵装局が開発する照準器Mk.16との連動機構が考えられた。そして試算ではあるが、高度10,700mでの最大速度はマッハ2、高度15,250mでマッハ1.75とされた。

 この艦上化計画は955年6月20日付で海軍に提案され、計画を検討した海軍は興味を持ったらしく、1957年初め頃に2機の試作機発注の内定を出した。そして5月には、空母での運用能力向上を目的に、カナード装着や強化型フラペロンと可変形前縁カナードの導入、スパイク形インテイクへの変更などに関する研究が求められた。

 しかしすでに大型かつ最新鋭の空母CVA-59フォレスタルが就役していたこともあり、離着艦能力向上を目的とした主翼の改良はキャンセルされている。また11月には、当時開発が進めらえれていた新型エンジンJ58-P-2への換装が求められ、このエンジン換装により最大速度はマッハ2.5に達するものと試算された。

 しかしこれらの変更に伴い、自重は23,6tに達するものとなり、当然ながらこれに兵装や燃料などを搭載すると最大離艦重量は30tを超えることになり、空母に搭載する戦闘機としては重量過大は明らかで、結局それ以上の段階の進むことなく机上の計画に終わった。まあ賢明な選択ではあるな。でも空母に搭載され、翼を折畳んだF-106もオヤジは見たいぞ。
THE LAST OF PHANTOMS
 このところ少し暑い日が続いており、やる気を削いでくれること甚だしい。しかも悪いことに、昨日でウイスキーが絶えたので、今日から必然的に呑まない日が続くことになる。まあ体にはいいことではあるが、今度は夕食を考える必要が出てきた。まっつまみを作るのも、夕食を考えるのも大差ないことではあるが…。

 さて今回は、18日にイギリスを旅立ち今日25日に届いた、「THE LAST OF PHANTOMS」を紹介しよう。8日間で届いたのだからこれはかなりの素早さであり、さすがは愛用しているワールド・ブックスさんだけのことはあるぞ。

LastOfPhantoms 著者イアン・ブラックは、イギリス空軍でライトニング、ファントム、そしてトーネードと乗り継いできたパイロットで、退役後は民間に移って今はエアバスA340の機長を務めており、その経歴を背景に数多くの空撮をものにしてリリースされた写真集も多い。その中でも正続2冊の「LAST OF LOGHTNINGS」は、ライトニング写真集としてピカ一の存在で、オヤジもいちゃんと持っていっるのだ。

 今回紹介する本は、タイトルからわかるようにファントムIIをテーマとしているが、当然ながらイギリス空軍が運用してFGR.2と海軍から移管されたFG.1、そしてアメリカ海軍から借用したF-4J(UK)に限定されている。つまりイギリス空軍ファントムII写真集というわけだ。

 性格上、写真は空撮が中心だが、フライトラインや滑走路で撮影されたものも散見できる。ディテール写真はなく直接的にキット製作に役立つという本ではないものの、少なくとも士気高揚には役立つはずだ。来年には、エアフィックスからキットも出るはずだしね。

 実機の解説は最小限にとどめて、各章をファントム・ライダーの回想記に割いており、この中にはフォークランド諸島への派遣や、F-4J(UK)搭乗記もあり読めばそれなりの知識を得ることができる。

 オヤジは送料込みで3,100円強で購入したが、本書がリリースされた2002年換算では4,700円ほどしたので、まあいい買い物だろう。今アマゾンで調べてみると、出品者価格で送料込み5,400円弱と、結構高くなっていた。
ファントムFG.1のトリビア
 今日20日は昨日より少し涼しく、まあ窓を全開で耐えられる。これは財布にはありがたいことだ。仕事もなくやることもないので、こうして昼からブログを書いている次第。

SeketsuFG.1-FGR.2  さて今回は、世界の傑作機最新刊の「スペイ・ファントム」で少々気になった点があったので、少し調べてみた。それはスタビレーターの下反角が0.1度F-4Jとは異なり少ないという部分と、AIM-7もしくはスカイフラッシュ装着用のSta.No.4/6への約195kgのダミーウエイト弾装着の部分だ。

 まずスタビレーターの下反角の相違だが、これは海軍型ファントムFG.1が離艦に際し、甲板長の短いイギリス空母ゆえの装備である2段式前脚延長オレオにより機体の迎角が増大ことを受け、スタビレーター端が甲板と接触することを避けるもので、昔から言われてきたことだ。

 しかし考えてほしい。0.1度の差など取付け許容範囲の極めて小さい数字であり、そのために様々な部品を変更することによるコストの上昇を考えると、まずあり得ない話であろう。実際イギリス型F-4最良の資料である「BRITISH PHANTOM」では、F-4Jと同じ23度15分と記述されている。まずこの数字が正しいと考えるほうが、はるかに妥当だと思う。

 この0.1度下反角が少ないという記述は、ジェーン航空機年鑑にでも掲載されていたかと思うのだが、何しろ自分は持っていないのでそれを確かめることはできない。ただしジェーン年鑑でも間違いは結構多く、そのまま鵜呑みにすることはできないというのがオヤジの見解だ。

 またSt.No.4/6へのダミーウエイト弾に関しては、オリジナルのJ79エンジンの乾燥重量1,750kgに対して、スペイ201エンジンが1,850kgと100kgほど重く、機体の重心バランス整合のために装着したとされているのだが、果たしてこれは本当だろうか。なおエンジンの型式により重量は若干異なるが、ここではこの程度と考えられたい。

LastOfPhantoms そう聞くとなるほどなと考えそうだが、ちょっと待ってほしい。イギリス海軍向けの生産型FG.1の自量は14,023kgとされており、エンジンとの重量比は12%強。これに対して原型であるF-4Jは13,847kgで、やはり12%強と機体とエンジンの重量比はほぼ同一の値を示している。

 だったらアメリカ海軍もダミー弾を必要とするのではと考えるかも知れないが、もちろん訓練弾はあっても、そんなものはアメリカ海軍にはない。もちろん海兵隊にもだ。なぜイギリス仕様だけ必要とするのだろうか。それ自体がおかしいことだろう。

 しかもファントムFG.1は、発艦に際して機首の迎角を大きくとるためさらに後方への重量課題を招くことになるのだが、数多い発艦時の写真を見ればわかるように、そんなものを装着している例はないのだ。

 さらに今回前述の本に加えて、フローム・ザ・コクピットシリーズやファントム スピリット・オブ・ザ・スカイ、F-4Jフライトマニュアル、そしてファントムFG.1の機付長ハンドブックと乗員ハンドブックも見てみたが、そのような記述はどこにもなかった。

 このダミー弾装着は昔から言われてきたことなのだが、今回の精査でそれを裏付けるものはなく、古い誤りがそのまま綿々と引き継がれてきたと考えるのが妥当ではなかろうか。

 なによりもイギリス仕様は、新規に機体を製作しているので、生産時に何らかの形でバランスを整えるほうが、空対空ミサイルのステーションを2基占有し、単なる錘りとしての役しか立たないものを装着すると考えるほうがおかしいと思うぞ。というわけで、これらは『ファントム都市伝説』の一つとオヤジはしたい。






WORLD'S FASTEST SINGKE-ENGINE JET AIRCRAFT
 今日18日は明け方頃に雨が降り、これで8月に入ってから18日間雨が降らない日はないということに相成った。しかし昨日とは異なり今日は結構暑く、それでも窓を全開することでオヤジは耐えているぞ。本当は耐えたくなんかないのだが…。

 今日はやる気に欠けたので、昼は食パン1枚とコーンクリーム・スープでお茶を濁したが、夜は鶏の胸肉を解凍中なので、何を作ろうかと思案中。でも野菜を消費してしまうと今高いだけに、あとが大変になるのはとと辛い。はてどうしたものやら。

 さて今回は、先頃、楠木君に購入してもらったスペシャリティ-・プレスの新刊「WORLD'S FASTEST SINGKE-ENGINE JET AIRCRAFT」を紹介しよう。タイトルからでは何を取り上げているのかわからないだろうが、要は一時期防空軍団の主力機として運用された、F-106デルタダートのモノグラフなのだ。まあ表紙を見れば誰でもわかるよな。

 実はこの機体、有名機の割には資料が極めて少なく、大昔のエアロ・シリーズとイン・アクション、ディテール&スケール、そして世界の傑作機しかない。機密度が高く、生産数も350機に満たなかったことがその背景にあるのだろうが、ファンの一人であるオヤジには寂しい限りだった。

 そんな状況の中で、今年4月に刊行されたばかりの新刊が本書であり、227ページ全編これF-106に関して綴っている。豊富な写真に加え、フライト・マニュアルからの転載図を随所に配し、ビジュアルの面でも十分なものがあるが、やはり売りはその記述であろう。

 当然ながら最初に登場するのは、E-102Aの電子機材とエンジン、兵装強化型F-102Bとなるが、胴体側面のステーション・ナンバーと輪切り断面が図示されており、これを見るとすでにそのスタイルは、生産型F-106Aをほぼ完成させていたことがわかる。

 またあまりにもF-102Aと内容が異なるため改称したということはよく知られているが、その背景にはサン・アントニオに置かれた空軍資材施設の長である、T.C.オドム少将から、F-102Aとの共用部品はわずか12%しかなく、これでは別機だとの具現が存在したことが記述されている。

 また空軍は、海軍に配備が進められているF-4H-1との比較試験を画策し、ハイ・スピード計画なる呼称で1961年10月23日から11月17日まで、比較試験が実施された。空軍は第48FIS、海軍はVF-74か選ばれたが、いずれも基地は同じヴァージニア州おかれるという、地の利も関係したのだろう。

 その比較試験空域は、高度150mから18,900mが充てられ、さらにECM状況下での空対地ミサイル(ASM)のシミュレートを担当するため、B-58Aも用意された。結果305m以下と1,500m以下、そして高高度すべてでH-4H-1がF-106Aを上回り、特に高高度ではほぼ倍近く凌駕したと判定されている。

 これはECM状況下でのASM迎撃も変わらず。ASM迎撃ではF-106Aが0%だったのに対して、F-4H-1は70.7%を記録している。ただし実際に空対空ミサイルを用いた試験では、僅差ではあるがF-106Aが上回り、機動性もより優れると判定された。しかし最大の相違点はその価格で、F-106Aの単価が490万ドルであるのに対し、F-4は190万ドル(これは後に生産型となったF-4Cの価格ではあるが)とその差は大きく、これが空軍のF-4導入につながったのだろう。

 さらに各種発展型や段階的な改良計画、20mmバルカン砲のポッド装備等々、多くの図を交えて解説しており、まずはF-106の資料としては最良の一冊だろう。オヤジは楠木君に頼んで、USアマゾンから4,200円で購入したのだが、今調べてみるとアマゾン価格で5,356円、出品者価格でも送料を加えると5,354円と結構高く、なんだか得した気分になったぞ。