(新)後藤仁のスロー・クルージング
軍事関係図書(洋書中心。自腹で購入!)の書評と日々の雑感
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WORLD'S FASTEST SINGKE-ENGINE JET AIRCRAFT
 今日18日は明け方頃に雨が降り、これで8月に入ってから18日間雨が降らない日はないということに相成った。しかし昨日とは異なり今日は結構暑く、それでも窓を全開することでオヤジは耐えているぞ。本当は耐えたくなんかないのだが…。

 今日はやる気に欠けたので、昼は食パン1枚とコーンクリーム・スープでお茶を濁したが、夜は鶏の胸肉を解凍中なので、何を作ろうかと思案中。でも野菜を消費してしまうと今高いだけに、あとが大変になるのはとと辛い。はてどうしたものやら。

 さて今回は、先頃、楠木君に購入してもらったスペシャリティ-・プレスの新刊「WORLD'S FASTEST SINGKE-ENGINE JET AIRCRAFT」を紹介しよう。タイトルからでは何を取り上げているのかわからないだろうが、要は一時期防空軍団の主力機として運用された、F-106デルタダートのモノグラフなのだ。まあ表紙を見れば誰でもわかるよな。

 実はこの機体、有名機の割には資料が極めて少なく、大昔のエアロ・シリーズとイン・アクション、ディテール&スケール、そして世界の傑作機しかない。機密度が高く、生産数も350機に満たなかったことがその背景にあるのだろうが、ファンの一人であるオヤジには寂しい限りだった。

 そんな状況の中で、今年4月に刊行されたばかりの新刊が本書であり、227ページ全編これF-106に関して綴っている。豊富な写真に加え、フライト・マニュアルからの転載図を随所に配し、ビジュアルの面でも十分なものがあるが、やはり売りはその記述であろう。

 当然ながら最初に登場するのは、E-102Aの電子機材とエンジン、兵装強化型F-102Bとなるが、胴体側面のステーション・ナンバーと輪切り断面が図示されており、これを見るとすでにそのスタイルは、生産型F-106Aをほぼ完成させていたことがわかる。

 またあまりにもF-102Aと内容が異なるため改称したということはよく知られているが、その背景にはサン・アントニオに置かれた空軍資材施設の長である、T.C.オドム少将から、F-102Aとの共用部品はわずか12%しかなく、これでは別機だとの具現が存在したことが記述されている。

 また空軍は、海軍に配備が進められているF-4H-1との比較試験を画策し、ハイ・スピード計画なる呼称で1961年10月23日から11月17日まで、比較試験が実施された。空軍は第48FIS、海軍はVF-74か選ばれたが、いずれも基地は同じヴァージニア州おかれるという、地の利も関係したのだろう。

 その比較試験空域は、高度150mから18,900mが充てられ、さらにECM状況下での空対地ミサイル(ASM)のシミュレートを担当するため、B-58Aも用意された。結果305m以下と1,500m以下、そして高高度すべてでH-4H-1がF-106Aを上回り、特に高高度ではほぼ倍近く凌駕したと判定されている。

 これはECM状況下でのASM迎撃も変わらず。ASM迎撃ではF-106Aが0%だったのに対して、F-4H-1は70.7%を記録している。ただし実際に空対空ミサイルを用いた試験では、僅差ではあるがF-106Aが上回り、機動性もより優れると判定された。しかし最大の相違点はその価格で、F-106Aの単価が490万ドルであるのに対し、F-4は190万ドル(これは後に生産型となったF-4Cの価格ではあるが)とその差は大きく、これが空軍のF-4導入につながったのだろう。

 さらに各種発展型や段階的な改良計画、20mmバルカン砲のポッド装備等々、多くの図を交えて解説しており、まずはF-106の資料としては最良の一冊だろう。オヤジは楠木君に頼んで、USアマゾンから4,200円で購入したのだが、今調べてみるとアマゾン価格で5,356円、出品者価格でも送料を加えると5,354円と結構高く、なんだか得した気分になったぞ。

 

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